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01_7 歓送迎会 樹side

last update Last Updated: 2025-05-14 04:59:15

いや、まさかね。まさかじゃん。

姫乃さんと同じマンションって。

そういや二週間くらい前に引っ越しのトラックが止まっていたけど、あれはもしかして姫乃さんが引っ越して来てたってことなのかな。

ここのマンションの家賃は、そんなに高くない。内装はリフォームされているけど築十年だし、最寄り駅から近いけど、その最寄り駅が主要駅じゃない。普通列車しか止まらないところ。

姫乃さんの容姿からして、高級そうなところに住んでいそうだったんだけど、人は見かけによらないものだな。しかも姫乃さん、一階だった。女性がひとりで一階に住むとか、あの人の危機管理能力どうなっているんだろう。だって姫乃さん、めちゃくちゃ綺麗で可愛い人なんですけど。大丈夫なのか心配になる。

……いや、俺が心配してもどうしようもないけど。

あ、彼氏がいるからいいのか?

待て待て、その彼氏が本当にいるのかどうか。目が泳いでいたのをしっかりと思い出せる。本当は彼氏いないのでは……?

そこまで考えて、まあ、どうでもいいかとなった。

俺は別に姫乃さんの彼氏じゃないし、彼氏になりたいとも思っていないし。ただあの人が危なっかしくて放っておけない感じがするだけで、世話を焼く義理はない。俺が焼かずとも、世話を焼きたい人は社内に大勢いるだろうから。

いや、どうなんだ。それはそれで危ない気がする。姫乃さん簡単に騙されそうな気がするし、調子に乗るやつも出てきそうな……。

気づいたら休日は姫乃さんのことばかり考えてた。

なんでだよ、どうかしてる。
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  • 強引な後輩は年上彼女を甘やかす   02_1 隠し事 姫乃side

    まさかの大野くんと同じマンションだった。そんな偶然に驚きつつも、休日はまったく大野くんに出会わず、なんら変わりない日々に落ち着きを取り戻した月曜日。出勤日にゴミを出して駅に向かおうとしたところで、マンションから出てきた大野くんにばったり出会ってしまった。「おはようございます」「お、おはよう」駅までの道のりは嫌でも一緒だ。何となく流れで一緒に歩き、そのまま一緒に電車に乗り込んだ。満員電車なので、毎朝座れない。大野くんに促される形で奥の方まで進み、座席の前の吊革につかまった。隣に立つ大野くんは思ったより背が高い。スーツにリュックといった、今どきの若者スタイルだ。スラリとしているのでよく似合っている。一つ目の駅で、私の目の前の席が空いた。「大野くん、すわっ……」”座って”と言おうとしたのに、突然両肩を掴まれ、くるりと向きを変えられる。そしてそのまま空いた座席に押し込まれた。「あ、ありがとう」「ん」座席には私が座り、大野くんは駅で乗ってきた乗客にぎゅうぎゅうと押されている。だけど何事もないかのように、悠々と立っている。背が高い大野くん。長い手足にスーツがよく似合っている。なんだか今日はかっこよく見える。ふと目が合って思わず逸らした。やだ、不自然だったかな。何でドキドキしてるんだろう。悪いことしてるわけじゃないのに。最寄り駅に着くと、人の流れに身を任せる感じで改札までたどり着いた。もうその時には、大野くんは数歩先を行っている。振り返ってくれたので私も駆け寄ろうとしたけれど、背後から名前を呼ばれてそちらを振り向いた。

  • 強引な後輩は年上彼女を甘やかす   01_7 歓送迎会 樹side

    いや、まさかね。まさかじゃん。 姫乃さんと同じマンションって。そういや二週間くらい前に引っ越しのトラックが止まっていたけど、あれはもしかして姫乃さんが引っ越して来てたってことなのかな。ここのマンションの家賃は、そんなに高くない。内装はリフォームされているけど築十年だし、最寄り駅から近いけど、その最寄り駅が主要駅じゃない。普通列車しか止まらないところ。姫乃さんの容姿からして、高級そうなところに住んでいそうだったんだけど、人は見かけによらないものだな。しかも姫乃さん、一階だった。女性がひとりで一階に住むとか、あの人の危機管理能力どうなっているんだろう。だって姫乃さん、めちゃくちゃ綺麗で可愛い人なんですけど。大丈夫なのか心配になる。……いや、俺が心配してもどうしようもないけど。 あ、彼氏がいるからいいのか? 待て待て、その彼氏が本当にいるのかどうか。目が泳いでいたのをしっかりと思い出せる。本当は彼氏いないのでは……?そこまで考えて、まあ、どうでもいいかとなった。 俺は別に姫乃さんの彼氏じゃないし、彼氏になりたいとも思っていないし。ただあの人が危なっかしくて放っておけない感じがするだけで、世話を焼く義理はない。俺が焼かずとも、世話を焼きたい人は社内に大勢いるだろうから。いや、どうなんだ。それはそれで危ない気がする。姫乃さん簡単に騙されそうな気がするし、調子に乗るやつも出てきそうな……。気づいたら休日は姫乃さんのことばかり考えてた。 なんでだよ、どうかしてる。

  • 強引な後輩は年上彼女を甘やかす   01_6 歓送迎会 樹side

    通勤ラッシュも過ぎた時間帯だから、人もまばら。 主要駅ではないからよけいに人は少ない。「大野くんここなんだ?」「姫乃さんって最寄り駅ここでした?」「うん、最近引っ越したんだ」「ふーん」それは知らなかったな。朝も帰りも会ったことがない。まさか同じ駅を使っていたとは。先輩たちに知れたら、羨ましがられそうだ。「大野くん家こっちなの? 方面一緒だね。全然気付かなかったなぁ」本当にね。先ほどから姫乃さんは俺の半歩後ろをついて歩く。 昭和かよとツッコミたくなるけど、そういう奥ゆかしさも魅力のひとつなのかもしれないなと、ぼんやり考えているうちにマンションに着いた。「じゃあ俺ここなんで」「ええっ!」姫乃さんは両手を口に当てて、これでもかと驚く。 ん……なんか対応間違えたかな?「どうしたんですか? もしかして家まで送ってほしかったですか?」案外姫乃さんもそういうタイプかと思ったけれど、「違うよ」とすぐさま否定される。じゃあなんだ、うちのマンションがなんかおかしいのか。ここって幽霊出るところじゃないとか言われるのかな、なんて想像したけれど。「大野くんの家、ここ?」「はい」「……私もなんだけど」「はい?」それはさすがに俺も驚いた。 幽霊どころじゃなかったわ。

  • 強引な後輩は年上彼女を甘やかす   01_5 歓送迎会 樹side

    ちょっと飲みすぎたかなと思いながら、電車に揺られる。主賓だったけど二次会はパスした。先輩にどやされすぎて疲れたし。ぼんやり視線を這わせた先に、見覚えのある人が立っていた。姫乃さんだ。同じ電車だったのか。姫乃さんは外の景色を見ながら、時々小さくため息を付いている。何なんだろうか。飲み会の時の困った顔が思い浮かんだ。電車がぐっと揺れる。ゴチっと鈍い音と、「いたっ!」という可愛い声が聞こえた。おいおい、頭ぶつけてないか?「大丈夫ですか?」思わず近づいていた。何かこの人、心配になる。「……だいじょうぶ」顔を真っ赤にしながら、涙目になっている。それ、大丈夫くないだろ。「お、同じ電車だったんだね」「姫乃さんどんくさいですね。飲み会中、なんか無理してる感ありましたけど、悩み事でもあるんですか?」せっかくだし、と思って聞いてみた。軽い気持ちだったんだけど。姫乃さんは目を見開いた。けどすぐにヘラっと笑う。「えっ? いや? ないよ。大丈夫。ちょっと飲み過ぎたのかなー? えへへ」いや、飲んでないだろ。飲んだら大変なことになるって、自分で言ってたじゃないか。「じゃあ彼氏に迎えに来てもらえばいいじゃないですか?」「えっ、うん、そうかな? そうだよね? でも忙しいかも?」あからさまにしどろもどろ。姫乃さん、目が泳いでるんですけど。駅に到着するアナウンスに、「私駅ここだから、じゃあね」と俺に背を向ける。これって照れているわけじゃないよな。彼氏、本当にいるのだろうか。そんな疑問を抱えつつ、「俺もここです」と隣に並ぶ。「えっ?」めちゃくちゃ驚いた姫乃さんを尻目に、先に降りた。

  • 強引な後輩は年上彼女を甘やかす   01_4 歓送迎会 樹side

    ……ん。なんか姫乃さんが人気あるのが分かった気がした。この人、悪意がないし雰囲気がとてつもなく柔らかい。包み込まれるような感覚に飲み込まれそうになって、はっと我に返った。「いやー、いいよね。姫ちゃんのその笑顔、癒しだったなぁ」早田さんがしみじみと言った。確かに癒しだ。なんだこれ、世の中にはこんな人がいるんだな。こんな、その場にいるだけで穏やかな雰囲気になる人が。不思議な気持ちに、姫乃さんを不自然にならないようにチラチラと観察した。彼女は積極的に話をするタイプではない。皆の話をニコニコしながら聞いて、相槌をうっている。話を振られれば、柔らかく穏やかな声音で話をする。だけどひとつだけ。彼氏の話を振られるととたんに慌てだす。照れているのかと思っていたけれど、なんか違和感。何かを言いたそうで言えない感じ。そこを本橋さんと近田さんが畳みかけていくので、姫乃さんは困ったように笑う。ふと、目が合った。何でもないようにニコッと微笑まれる。「ビールおかわりする?」「あ、じゃあ。どうも」遠慮なくグラスを差し出した。トクトクと注がれるビール。隣のテーブルからの視線も、ちょっとばかり痛い。姫乃さんからの二回目のお酌。「大野くんって飲んでもあまり変わらないんだね」「あー、うーん。多少酔ってるとは思いますけど」「そうなんだ。羨ましい」「そうですか? 姫乃さんは飲まないんですか?」グラスを見れば半分ほどしか減っていない。これが何杯目かは知らないけど。「私は酔うと大変なことになるから飲まないようにしてるの」内緒だよ、とこっそり教えてくれる。え、なにそれ。内緒なの? 俺に教えていいわけ?あざといな。うん、あざとい。だけどこの人、計算してないだろ。自然体だろ。むしろ天然か。真相はわからないけど、そう思うくらいに姫乃さんは自然。自然すぎて思わずドキッとしてしまう。あー、なるほど。これも人気の秘訣か。俺も今、可愛いなって思ってしまった。一緒の空間にいるとペースを乱されそうになる。隣の先輩たちといるよりずっといい。すごいな、姫乃さん。そんな気持ちがバレたのだろうか、俺は先輩たちに呼び戻された。どうやら嫉妬されてしまったらしい。なんでだよ。自分たちが行け行けって言ったくせに。「いいよな、朱宮さん」「マジ癒し。職場に癒しがいるって最高じゃね?

  • 強引な後輩は年上彼女を甘やかす   01_3 歓送迎会 樹side

    「姫乃さんにお酌してもらって喜ばない男、初めて見た」「はあ?」「確かに。ほら見て、あっちのテーブルのおじさんたちは羨ましそうにしてるわよ」本橋さんと近田さんが目配せする。俺もチラリとそちらを見れば、さっき俺に突破口を開いて来いと言った先輩たちが、チラチラこちらを見ていた。あー、これが突破口ってやつか。「なるほど」感心すると、「ちょっと大野くんも真に受けないの」と恥ずかしがっている。あー、なるほど。そういうとこね。確かに朱宮さんは可愛らしい。人気があるのも頷ける。「姫ちゃんも早く結婚したらいいのに」「えっ? いや、あの……」彼氏がいるのにこの慌てよう。恥ずかしがっているのか?まあ、そういうのも可愛いのだろう。朱宮さんは仕草ひとつとっても魅力的なのだと思う。女性らしさというのか、柔らかい雰囲気が一緒にいて心地いい。隣のテーブルでは、先輩たちが「行け行け」とジェスチャーで伝えてくる。何をどう行けと?だから俺は突破口にはならないって……。でもなんだかこの状況がとても貴重のような気がして、俺はふむと考える。「あ、彼氏仕事に忙しいんだっけ? 大変ねー」「いや、だから……」慌てる朱宮さんに対して、「ふーん。姫乃さん彼氏いるんだ?」と名前で呼んでみた。どうですか先輩、これが突破口ってやつですよ。「おっ、新人。さっそく姫ちゃんを名前呼びとは生意気~!」「ダメでした?」「いいんですか、姫乃さん?」「えっ? いや、いいよ。名前の方が親しみやすいし、仲良くなれる気がするし。ね、大野くん」姫乃さんは嫌がることなくニッコリ笑う。

  • 強引な後輩は年上彼女を甘やかす   01_2 歓送迎会 樹side

    早田課長は爽やかイケメンタイプで、仕事もできてまわりからの信頼も厚い。とりわけ女性に人気らしいが、男の俺にはその魅力はよくわからない。なんでも、結婚しているのに色気溢れていて、落ち着いた佇まいがいいのだとか。案の定、近田さんが黄色い声を上げている。朱宮さんは……いつもどおりニコニコしている。まあ、俺には無縁の世界だな、と息を吐いたところでふいに名前を呼ばれてそちらを見る。「大野、ちょっとこっちこい」早田課長が手招きするので「はい」と立ち上がった。「おっ、突破口!」いや、違うだろ。ツッコむ気にもなれずとりあえず目で牽制しておく。(先輩だけど)なぜ呼ばれたのか分からないままそちらへ行くと、全員の視線がこちらへ向いた。……ような気がした。「大野、もう少し愛想よくできない?」……いったい何の話だ。そんなに俺、愛想ないかな? そうでもないだろうと彼女たちを見回すと、早田課長に同意の目。「……すみません。これでも愛想よくしているつもりです。結構気をつかっていますよ」いや、本当に。気をつかってるつもりだけどな。早田さんが愛想よすぎなんじゃないだろうか。「えっと、何か飲む?」朱宮さんが聞いてくれたので、あたりさわりもなくビールをいただいた。「はい、どうぞ」「どうも」トクトクと注がれるビール。注ぎ終わると、朱宮さんはニッコリと笑った。

  • 強引な後輩は年上彼女を甘やかす   01_1 歓送迎会 樹side

    入社して二年目、初めての人事異動でインフラグループに配属された俺は、歓迎会と称された飲み会に参加していた。歓迎会といいつつ、主役は別にいる。インフラグループ長の早田さんが課長に昇進したため、そちらがメインの飲み会だ。軽く挨拶だけ済ませて、あとは静かに座っている。あまり騒ぐのは好きではないし、ちびちびと飲みながら人間観察している方が面白い。たまにおっさんくさいだとかつまらん奴だとか言われるけど、仕方ない。これが俺なのだから。インフラグループには、社内でも美人で有名な朱宮姫乃さんがいる。インフラに異動が決まったとき、まわりから羨ましがられたっけ。確かに綺麗な人だとは思う。いつもニコニコしていて人当たりもよく、仕事もできる。美人なのに可愛い系? ふわっとした雰囲気がそう見えるのだろうか。ちょっと抜けてるとこもある、と俺は思う。つい守ってあげたくなるタイプというのは、こういう人のことをいうのかな。「姫ちゃんあっちの席かぁ」「いつもあの二人に守られてるんだよな。ガードが堅いわ」同じテーブルの先輩たちが、残念そうに言う。俺は通路を挟んだ隣のテーブルを見る。朱宮さんを囲うように、パート社員の本橋祥子さんと派遣社員の近田真希さんが、楽しそうにしゃべっていた。確かに、あの二人に守られてる感あるな……。「ちょっと大野、あそこ混ざってこい」「……僕ですか?」「俺らじゃ無理。きっかけ作ってきて」……って言われても。きっかけって、あれか、あのガードを外して姫乃さんをフリーにさせる、みたいな? んで先輩たちが乗り込む、的な?「……ガード、堅すぎません?」「だから突破口開いて来いって」「いやいや……」ひよっ子の俺に何をさせようとしてるんだ、この人たちは。ニヤニヤしていて、完全に俺で遊ぼうとしている。意地悪な先輩だ。そのとき、すっと違和感なく彼女たちの輪に入っていく人物がいた。早田課長だ。

  • 強引な後輩は年上彼女を甘やかす   01_7 歓送迎会 姫乃side

    「はぁー」帰りの電車の中、思わずため息が漏れた。彼氏って、どうしたらできるんだろう? ガラス越しに映るカップルをチラリ盗み見しながら、私はまた大きく項垂れる。 世の中にはこんなにもカップルで溢れているのに、私はいつになったら彼氏ができるのだろう? もう一度ため息が出そうになったとき、タイミングよく電車が揺れ、私はバランスを崩して目の前のガラスへ頭をぶつけた。「いたっ!」鈍いゴチンという音と私の小さな悲鳴は、一瞬のうちに電車内の乗客の視線を集める。恥ずかしさと痛さで頭を押さえながら、隠れるように慌ててうつむいた。「大丈夫ですか?」ふいに声をかけられ振り向くと、そこには心配そうに覗き込む大野くんがいて、驚きのあまり心臓が跳ねた。「……だ、だいじょうぶ」と言ってみたものの、知り合いに見られていた羞恥心で一気に顔が赤くなるのがわかる。「お、同じ電車だったんだね」「姫乃さん案外どんくさいですね。飲み会中、なんか無理してる感ありましたけど、悩み事でもあるんですか?」悩み事ならあります! と心の声が叫んでいるけれど、“どうしたら彼氏ができるのか”なんて事を大野くんに言えるはずがなく、私は愛想笑いを浮かべた。「えっ? いや? ないよ。大丈夫。ちょっと飲み過ぎたのかなー? えへへ」「じゃあ彼氏に迎えに来てもらえばいいじゃないですか?」愛想笑いでごまかそうとしたのに、大野くんはしれっとした顔で心臓に悪いことを言う。「えっ、うん、そうかな? そうだよね? でも忙しいかも?」上手く受け答えができず、しどろもどろになってしまう。 ちょうど駅に到着するアナウンスがあり、私はそそくさと降りる準備をした。「私、駅ここだから、じゃあね」「俺もここです」「えっ?」扉が開くと同時に大野くんが降りる。私もその後を追うように、急いで降りた。 「姫乃さんって最寄り駅ここでした?」 「うん、最近引っ越したんだ」 「ふーん」 電車を降りて改札口まで一緒に歩く。 そこで別れるものだと思っていたのに、大野くんは私の帰り道と同じ道を歩いていく。歩道には桜の木が植わっていて、満開の桜が風に揺れている。 「大野くん家こっちなの? 方面一緒だね。全然気付かなかったなぁ」 といっても、私はまだ二週間前に引っ越してきたばかりだ。近所の事はまだよくわかっていないし

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